虫歯の治療は、大きさによって使う材料や手技が変わります。そして、虫歯の規模はご自分で感じているより進行しているものが多いです。 虫歯の程度によって、レジン(プラスチック)や金属を使い修復します。大きな虫歯でも、できるだけ神経を保存することが第一選択になりますが、神経を取る処置が必要な場合もあります。虫歯治療の予後は、その症状によって様々ですが、多くは日常生活に差支えないようになります。
ほとんどのケースで健康保険適応の白い詰め物(硬質レジン)を使い治療が可能です。但し、虫歯の規模によっては、金属(パラジュウム合金 銀色)を使うこともあります。
また、症状もなく小さな虫歯と思っていても神経に達するものもあり神経の処置が必要な場合があります。基本的には、できるだけ神経の保存を優先します。症状がないからと言って安心ではありません。
神経の保存が困難な場合は「痛みがある」「神経が露出している」「歯の崩壊が著しい」などです。残念ですが、神経を取り除き根管治療を行うことになります。
神経の保存が可能な場合は「間接歯髄保護処置」「直接歯髄保護処置」「歯髄温存療法(AIPC)」などの方法で保存します(健康保険適応)。
どんな方法でも、痛みが現れた場合は神経を取り除くことになります。最終的にはレジンや金属、もしくはセラミックを使用して修復します。
間接歯髄保護 | 虫歯を取り除いた時、神経に近い場合に刺激を遮断するために行う方法。 |
直接歯髄保護 | 虫歯を取り除いた時に神経が露出した場合に神経を保護する方法。処置後、1カ月の経過観察が必要。 |
歯髄温存療法(AIPC) | 虫歯を取り除くと神経が露出するため、一部の感染歯質を残し薬剤を貼薬して神経を保存する方法。3ヶ月ほどの経過観察が必要。 |
歯質の崩壊が著しい場合は、ほとんどのケースで神経の処置を行います。このように歯質の崩壊が著しい場合は根の治療(根管治療)が必要です。
虫歯の進行が著しく保存困難なこともあり、抜歯を選択する場合も考えられます。