小さなお子さんの中には、歯医者に対する恐怖感よりも
『なにをされるんだろう・・・』
『口をあけたくない・・・』
『この人(歯科医)誰なの・・・』
こんな風に思っている場合があります。
歯医者としてはお手上げです。こんな時は、治療を行いません。
まず、環境に慣れるところから始めます。ですから、付き添いのご両親の方に「治療は、しないのかな?」と思われているかもしれません。
その日の内に口の中を見せてくれる子もいれば2~3回通院してようやく始まる場合もあります。
何回か来院するうちに、環境に慣れてきます。歯ブラシを持ってみたり、歯医者の道具を見せてあげて、口を開けてくれるまで待ちます。
特に、衛生士(女性)さんには先生ほど警戒しません。こうしてようやく治療が始まります。
どうしても治療が困難な場合は、大学病院などの専門機関へ紹介いたします。
主にブラッシングを中心に行います
(1) ブラッシングを習慣づける
(2) 正しく効率的なブラッシングを見につける
(3)本人の努力だけでは、達成すること困難です。
ご両親や周りの方の協力が必要です。本人のブラッシングの後に、確認や仕上げ磨きをしてあげてください。この行為は決して過保護ではありません。小学校低学年までは、習慣づけのために行ってください。
小さなお子さんの場合で、「子供が嫌がるので仕上げ磨きができない」と相談される方がいらっしゃいます。
このような時は、「どんなに嫌がっても仕上げ磨きをしましょう」とお話しします。
自分の体験になりますが、うちの子供もすごく嫌がっていました。でも、そのうちに自分から歯ブラシを持ってくるようになりました。
嫌がっているからやめておこう・・・
そのうちにできるだろう・・・
最近は自主性を重んじるようですが、これは危険です。
嫌がれば済むことを覚えてしまいます。
人生を健康に生きてゆく(大げさかもしれません)のに必要なことです。
小さなうちに身に着ける大切な習慣の一つだと思っています。
(4) 桜田歯科ではフッ素塗布を行いません。
ホームジェル(オーラルケア社製)を使い、毎日ご家庭でできる予防法を指導させていただいてます。
年に何回か歯科で塗布するより、よほど効果的です。
皆さんがご存知なのは矯正歯科だと思いますが、乳歯が残っている場合は、小児歯科でも可能な場合があります。
この分野では、大学病院を紹介させていただいております。
甘いもの(お菓子や砂糖など)を悪者にしていませんか?
私は、砂糖を悪者にしません。
砂糖は、悪者ではありません。
脳や体の細胞にとって、エネルギー変換のいらない効率の良いエネルギー源です。
小さな子供であればあるほど大人ほどのエネルギーの蓄えができません。このため、規則的な間食はむしろ必要です。
問題は、食べすぎることと不規則に食べることです。食後のブラッシングが習慣づけば、必要以上に恐れることはありません。
食べ過ぎや節度のない与え方は悪です!
どうでしょう、私も二人の子の父親です。職業柄、歯科関係には詳しいですが、病気のことなど専門外には必要以上に恐れを感じます。
幸いなことに、父が医師のため相談できる人が近くにいます。また、生活や学校のことなど、家内やお母さんたちのネットワークがあり相談しやすい環境です。
この、相談できる環境こそ家族には必要だと考えています。